人間関係と自信の関係

ー 「人間関係がうまくいかず、自信がない」時の対処法

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人間関係に悩んでいる、要するにそういうことですね」

仕事帰りのカウンセリングルーム。
先生は、僕が話し終えると上記のように一言でまとめた。

「まぁ、そうですね…、ちょっとかいつまみすぎな感じもしますが、その通りです」

15分ぐらい話したのに、とっても短く要約されてしまったことに少し不満を感じながらも、僕はそううなずいた。実は最近、人間関係がうまくいかなくて、寝る前とかに思い出して寝付きが悪くなることもある。正直、人間関係、疲れた。めんどくさい。

「では、カンタンなテストをしましょう」
先生はメモ用紙を一枚、切り取ってペンで次のように、走り書きをした。

・上司
・父親
・母親
・パートナー(結婚相手、もしくは、恋人)

そして、ペンを僕に渡して、こういった。

「この人たちが、自分にとってどの程度いい人なのか、100%を最高として割合を書き込んでみてください。上司ならどの程度、いい上司なのか?奥さんならどの程度、いい奥さんなのか?という風に」

「……わかりました」
僕はうなずいて、次のように数字を書き込んだ。

・上司 … いい上司度 20%
・父親 … いい父親度 60%
・母親 … いい母親度 80%
・パートナー … いい奥さん度 100%

「まぁ、こんな感じですかね」
そう。僕が悩んでいる、というかムカついているのは、上司のことである。

紙を差し出すと、先生はこう言った。

「それでは、このメモ用紙を見て、気が付いたことを私に教えてください。」

はぁ、気が付いたこと? いや別にないし。
「そうですね、世の中、良い奴もいれば、悪い奴もいるってじゃないですかね」
僕は、とりあえずこう応えた。

「他には?」

そうだなぁ…。僕が考えていると、先生はヒントを出した。

「書いていただいたその数値は、実は、あなたのナントカしている度なんです。答えは何でしょう?」

僕はもう一度、メモを見てみた。そして、まだわからんと考えていたら、先生が答えを言った。

答えは「あなたがその人たちに与えている度」です。つまり、こうなんです」

あなたがその人に与えている度:
・上司 … いい上司度 20%
・父親 … いい父親度 60%
・母親 … いい母親度80%
・パートナー … いい奥さん度 100%

「え〜、本当ですか??そんなことはないですよ 」
僕は、メモを見て吟味してみた。

……くぅ、悔しいが、その通りだ。
奥さんとはいいコミュニケーションができてる。思いやりで自然に体が動き、優しく与えられる、愛があふれているね。一方でクソ上司の大ボケ野郎のアンチクショウについては、すべてに嫌悪感と対抗心が湧いてくる!ムッキー!

しかし、次の瞬間、ハッとして思った。
「あ!でもちょっと待って下さい!オレ、上司にもちゃんと、与えてます!」
この前だって、ワケのわからん指示で無茶ブリされた仕事をちゃんとこなしたし、頼まれたら残業だってしてやってやってる。

「それは、あなたがサラリーマンという役割の上でシブシブやっていることなので、残念ながらノーカウントですね。ここで言っているのは、真心からの話です。」

そうだな。その通りだ。真心をもったことは、一度もないぜ。
不思議なことに、数値もピッタリ一致している。

「あなたにとってのその人のいい人度 = あなたがその人に与えている度、なんです。だから、その人間関係に満足したければ、先に与えてください」

数値は確かに一致した。
しかし、そうなのか?なんか、納得いかねぇな。あ、わかった。

「先生、それはロジックのすり替えですね。イコールではなくて、因果関係なんです。つまり、いい人だから、与えたい気持ちになる。そういうことじゃないで…」

先生は僕が言い終わるのを、遮っていった
「君。先週、懇切丁寧にカウンセリングした内容、もう忘れちゃったの?」
僕も言いながら、薄々気が付いていた。与えていないから、奪われたように感じるんだった。

でも、、でも、、。
「アイツ、大嫌いなんです。与えたくありません」

僕の子供じみた発言に、カウンセリングルームはし〜んとなった。

でもこれは本心だし、高い金を払っているので、予定調和で終わるのはゴメンだ。スマン、先生。というか先生、尊敬するよ。いつも、こんなわからず屋ばかりのカウンセリングして、さぞかしお疲れだろうに。オレももっと大人にならんとな。うん、今日はもう帰るか。反省。

「ごめんなさい、先生。わかりました。明日から心を入れ替えて、与えるようがんばってみます。今日はありがとうございました。」

荷物を取ろうとしたら、先生がこういった。
「いや、ちょっと待って下さい。まだ終わってませんよ。」

先生は続けた。
「嫌い、という言葉はある恐怖を隠している。何だかわかりますか?」

僕は首を横に振った。
「嫌いという感情が隠しているのは「その人といる時の自分が信用できない」という恐怖なんです」

確かにあの人といるときの自分は、気持ちをかき乱されてシドロモドロしたり、心にもない発言をしたり、カッとして怒ったり、ひどい不親切をしたりする。あの人といるときの自分は、正直、情けなくてあまり好きではない。自分を責めることもある。

「その人といる時の、あなたの「自分への信用度」は、何%ですか?」

「20%です」
…あれ、ちょっと待て! また、同じじゃん。

自分がいい上司と感じている度 = 自分が上司に与えている度 = 上司といる時の自分への信用度

答えながら、答えを知った。
その人が自分にとっていい人かどうかは、自分が与えているかによって決まる。自分が与えられるかについては、その人といる時の自分が信用できるかによって決まる。

すかさず、先生が聞いた。
「自分への信用度、略して?」

「自信」
僕は、そう応えた。でも、不安もあった。
「でも先生、根拠がないと自信なんて、持てないですよ」
今までたくさん、ハードで心が辛いことがあった。

「その人といるときの、いいあなた度は? 自分に与えている度は? 勘のいいあなたなら、もう答えをお分かりでしょう」

20%だ。
またしても同じか。やられた。すべてはつながっていた。

自分がいい上司と感じている度 = 自分が上司に与えている度 = 上司といる時の自分への信用度 = その人といるときの自分のいい人度  = その人といる時に自分に与えている度

「まずは、その人といる時の自分にも嫌悪感なんて抱かず、自分を責めない。そして優しく価値を与え、感謝しケアをする。トータルで自分を信用できるようにして、できることからやる」

「そうです。間違えても、自信の根拠がねーぞ!なんて、厳しくしないように。」
自信の根拠は、自信の条件。条件ありきの自信は、真の自信ではない。

自分の心の扱い方が、すべての原因。
自分の行いを人のせいにしていた。反省。

これが、人間関係と自信の関係か。

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