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最もコンパクトな情報整理術 ―情報収集「依存」にならないために
"Information is not knowledge.(情報は知識ではない)"
アルベルト・アインシュタイン
「"情報"が食べ放題!しかも無料!」
情報収集・整理術が、とても流行っています。
巷では「○○のノート術」の本が売れ、evernoteのようなクラウドに情報やライフログをクリップしていくサービスの利用者が増え、私たちは日夜、情報収集・整理にいそしんでいます。
いまや情報消費のための情報消費が起きる時代になったのです。
人間は「情報を食べる」生き物になってきているのかもしれません。TVやインターネットは、バイキングやビュッフェのようにずらーっと情報のオンパレードです。どれもこれもがおいしそうで、目移りしてしまいます。しかもほとんどの情報は無料(フリー)です。
「情報の食べ放題時代」に生きる私たち。
用心しないと、食べ過ぎで気持ち悪くなってオエッともどしてしまったり、「食べ放題だ!」とあれもこれもお皿にのせて結局はムダにしてしまったりするのです。
あなたは、おやつやジャンクフードを何気なく間食するように、情報を食べてはいませんか?(情報依存症・中毒ではありませんか?)。
あなたは、バーゲンで「ハイな買い物」をするように、情報をむやみやたらと欲張って、結局ムダにしてはいませんか?(情報ビンボー症ではありませんか?)。
毎日の食事のように、情報収集・整理は必要です。
しかし、こんな風におもう節があったなら、ミニマリスト(最小限主義者)の情報収集のあり方を検討してみるのはいかがでしょうか?
情報オーバーロードは、麻薬よりも知能指数を低下させるという研究結果
1970年代、「第三の波」などの著作で有名なアメリカの未来学者アルビン・トフラーは、「情報オーバーロード」という造語をつかい、現在の私たちの情報化社会への警告を発しました。
情報オーバーロード(Information Overload)は、情報過多によって判断を下しにくくなったり、必要な情報が埋もれてしまう状態。これまでに蓄積された多量の情報に新たな情報も加わり、利用可能な情報は増える反面、判断に必要な情報を特定することが困難となったり、各種情報を比較・処理する手法が確立されていないなどの要因が情報オーバーロードを生み出す。
世界的な一流科学情報誌「New Scientist」では、この「情報オーバーロード」が"ドラッグ以上に知能指数に悪影響を与える"という研究結果が発表されています。
'Info-mania' dents IQ more than marijuana (情報オーバーロードは、麻薬よりもあなたのIQを蝕む)
「ライフログだ!」「第二脳をつくるぞ!」と情報収集に鼻息を荒くする前に、注意しなければいけないことがあるのです。
情報収集「中毒」の特徴とは?
本来は、何かの準備であったり手段であったりする「情報収集・整理」が目的化されてしまうと様々なデメリットがあります。
- 頭がパッシブ(受動的)になる
- 日々、たくさんの情報収集はしているけど「君の意見は?」と聞かれるとドキッとしてしまう。頭がインプットモードになると、考えたりアウトプットする部分が鈍りはじめてきます。
- 情報が埋もれて、二度と再利用されなくなる
- あれもこれもスクラップしていくと、データベースは肥大化し重たくなります。情報は紙と違ってかさばらない、というのは本当でしょうか?情報を見返したり検索するときにゴミばかりがヒットしたら、とてもウンザリするものです。
- 行動やアウトプット・意思決定ができなくなる
- 情報流通が乏しく、希少であった「Information is Power」の時代は終わりました。インターネット時代では、プロアマ問わず、白黒問わず、無責任問わず、情報が飛び交う時代になりました。玉石混交のノイズをふくんだ情報を取捨選択もせずに大量に頭に放りこめば、混乱が発生します。
- なんだか仕事をした気になる
- 情報を収集し、データベースができはじめると、なんだか達成感がわいてきます。しかし、気がつかなければいけないのは「まだ何も生み出していない」ということです。
ミニマリスト(最小限主義者)になろう
それでは、考えるパワーが鈍くならず能動的になり、欲しい情報がすぐに見つかり、あなた自身の拡張となってくれるような情報収集・整理を行うにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、情報収集から整理までを最小化(ミニマル)にすることです。
大事なのは、コンパクトに、そしてクリーンに、あなたが余裕を持って全体を見渡せ、使いこなせる大きさに常に制約をかけていくことなのです。
次の手順で、スリムにして行きましょう。
1.オートメーションを止めて、「この情報収集の目的は?」と自分に聞く
最新ガジェットのニュース、人気記事のランキング、芸能人のゴシップや話題の情報、面白いスレッドを毎日かかさずチェックしている人は多いと思います。
ある程度は気晴らしとしてとても大事なことですが、「スナック菓子が止まらない」かのように、プチ中毒の域にたっしていたら意識的にストップをかける必要があります。
目的なき情報収集は、あなたの財布からお金(Time is Money)を奪われているようなものなのです。
「ちょっと待った!この情報収集の目的は?」と、自分に聞いてみましょう。優先付けを優先し、この情報収集が、投資・消費・浪費のどれに属しているのか考えてみましょう。
2.単なるログはいらない。情報は「料理」する
アインシュタインがいったように、情報は知識ではありません。
情報それ自体は、ただの材料でありそれ以上でもそれ以下でもありません。"あなた"を通して、はじめて意味のあるものになるのです。
目についたもの・聞いたものを、自分というフィルターを通さずボットのようにログに残しても、有益ではありません。
材料(情報)は料理しましょう。いらない部分をカットしたり、ある部分を引き立たせたり、他の材料と組み合わせたり、和風にしたり、美味しそうにみえるようにもりつけたり。
情熱や愛情で沸騰させれば、もっと伝わりやすくなるかもしれません。
ただスクラップブックに放り込むのでなく、料理のように、かならず脳を通し編集をして、誰かに提供するつもりでまとめるのが大事です。
情報とは外部ではなく、編集の過程であなたの内部に残ったものなのです。
3.取り入れるものに制約を設ける・減らす・フィルターする。
情報化のコストはフリーではありません。
情報収集や情報化や記録・スクラップにも、あなたの大切な時間や労力などのコストはかかります。
「自分の感情を揺さぶったか?(感情)」「関心のある分野か?(分野)」などの制約をもうけ、取捨選択をしましょう。
制約から外れてしまったものは、潔く捨てるのです。
「いつか役に立つかもしれない」「あとで読もう」というものは、必要な時に時にまた検索すればいいのです。
あなたが一生懸命データベースをつくらなくても、影でGoogle先生がせっせと作っていてくれているので安心しましょう。
自分の頭を信頼するのです。
あなたの脳は本当に大事なことは忘れないし、必要なときに思い出してくれるはずです。(忘れてしまったものは、記録していても検索できません)。
4.データベースは軽く
必要な時に、必要な情報がみつかる。カンタンに早く。
それが情報収集に求められる一番大事なことではないでしょうか?
そのためには、データベースはコンパクトに、軽くしておくのが一番です。
「最近のコンピューターが大容量かつ早くなったから、データをいちいち消さなくてもいい。クラウドだってある」という人がいますが、そこから検索するのは生身の人間です。
Gmailの容量が増え高速になっても、ジャンクメールが増えれば、大事なメールは依然として、見つかりにくいのです。
むやみやたらと情報量を増やし、あとで見返したり、検索するときに気が重くなるようでは、情報の再利用率が下がってしまいます。
定期的に、減らしましょう、捨てましょう、制限しましょう。
「データベースは軽く」がパフォーマンスを保つ秘訣です。
5.必要最小限の情報でアウトプット、行動、意思決定をする
情報収集には終わりがありません。
完全に情報を集めきろうとするのは不可能ですし「成果の80%をきめているのは、重要な20%の情報だ」という法則もあります。情報収集にこだわりすぎず、必要最小限の情報収集で行動するように心がけましょう。
また、究極の情報収集はアウトプット、行動、意思決定のプロセスや結果、フィードバックから得られるものです。
行動することが、一番の情報収集なのです。
6.定期的にラマダーン(情報断食)をする
私たちは、情報の洪水の中に生きているようなものです。
家ではテレビから、街では看板の広告から、会社のパソコンではインターネットから、常に情報が押し寄せてきます。
これは食べものに例えるならば、毎日、焼肉の食べ放題にいっているようなものです。
時には、インターネットや携帯電話をオフにして、電気を消し、目を閉じましょう。深呼吸をしましょう。そして、心に静寂をもたらせば、自分の内なる声を感じられます。
外からの情報収集も大事ですが、内側からの情報収集はもっと大事。
情報よりも、自分の心を整理しましょう。
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